ちょっとまてよ

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ドアをコンコンとノックして、 「お邪魔します」 という声の後に、 「はい、どうぞ」 という女性の綺麗な声が入っていた。 二人は目を合わせて震え上がった。 さらに、 「何にもないね」 という声の後にも、 「そんなことありませんよ」 そして最後、 「お邪魔しました」 と言った後、追いかけるように 「ちょっとまてよ」 怖い声が飛び出して来たのだ。 「啓一、オレ達の他に誰か居たっけ?」 義男の顔は引き釣っている。 「そんなバカな」 「ということは、この声は、まさか・・・・」 そのとき、 「啓ちゃん電話よ」 と階下からお母さんの呼ぶ声がした。 「誰から?」 「幽霊屋さんっていう人よ。すぐに戻って来いだって」 「ゆ・う・れ・い・や・・・・」
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