第三話

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俺は気が付くと数日もしない内に門村と仲良くなれていて、知らない間にお互いを友達だと思うようになった。 思えばこの時から勇気が出たのかもしれない。 今まで人間関係が苦手なのと、裏切られたからとで自分から人に話しかける事が上手く出来なかったんだ。 だから何も出来ないでいた。 そう言う意味では門村の存在は大きかったと思う。 だって、門村に話しかけられる事がなければ、ずっと一人だったからだ。 話しかける勇気もなく、話しかけらてもまた裏切られるんじゃないかと言う考えを卒業までずっとつらぬいていただろう。 でも今はこうやって人に話しかけて、何とか話に溶け込む事が出来ていた。 その時知り合ったのが上川麻美。 典型的なアニオタな人だった。 思えばそれが初恋だった。 考えるだけでドキドキする…。 その日から俺は門村と上川の二人と過ごす時間も多くなり学校生活も楽しめるようになっていた。
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