想い

1/1
前へ
/6ページ
次へ

想い

60億人の人の中で 偶然に偶然が重なった奇跡を ぼくは忘れたりなんかしないよ。 人間がみんな一緒に産まれて みんな一緒に死んでいけたなら 誰も悲しむことがなかったのに…   だけどそれは違うよね。 残された人がいてこそ, 生きた証が残るんだよ。 あたしはそれを痛いほど知ってる。 だからあたしは あなたの生きた証を 繋げていかなくちゃ。 世界は楽しいことより つらいことが多い気がするけど それはきっと違う。 つらいとき涙は頬をつたうからで 楽しいときは笑顔しかないからなんじゃないかと思う。 いつも笑顔だから ぼくら気付けないんだよ。   だけど…ねえ。 きみがいないことを知った世界は少し寂しさを増した。   地球は下を向いて 草花は太陽を見ることを忘れた。   僕はきみの分も 輝けるように 一生懸命頑張るから   またどこかで 今度は違う名前で 会えたらいいね。 そしたら,うちの奢りでおいしいものでも食べようね。 それまでにおいしいとこ探しとくから。   僕らはこれから きみが安心して 天国にいけるように いつまでも いつまでも 祈るよ。   遠い星の彼方にいるきみへ どうか届きますように。
/6ページ

最初のコメントを投稿しよう!

6人が本棚に入れています
本棚に追加