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次の日、浦島は漁を終えて、昨日と同じ浜辺を歩いていました。
今日釣れた鯨を引きずりながら歩いていると、またもや、子どもの集団を見つけました。
子どもは何かを囲んで蹴ったり、叩いたり、棒でつついたりしてました
浦島は昨日と同じ手順で輪の中心にあるものを見ました。
それは昨日の亀でした。
浦島は近くにいた子どもの肩を掴みます。
少年B
「なんだよ・・・うわ!!あ、あんたは昨日の!!」
少年Bの言葉に他の子ども達も浦島を見ます。
皆が顔面蒼白になり、ガタガタ震えていました。
それでも逃げないのは、浦島の「逃げたら殺す!」と思わせるような雰囲気にありました。
浦島太郎
「・・・・・・てめーら」
子ども達
「ひぃ!」
浦島の地獄の底から響くような声に子ども達は思わず声を揃えてビビりました。
浦島太郎
「・・・・・・おらも仲間に入れてけれ!」
浦島はニッコリ笑いながらそう言いました。
子ども達は目を見開いて浦島を見ます。
それから子ども達は集まって相談しました。
結果、浦島に逆らえない子ども達は仲間に入れてあげることにしました。
約三時間以上、亀をいじめた浦島と子ども達は、もう日が沈むことに気付きます。
少年A
「俺、そろそろ帰らねぇと。これから塾があるだよ」
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