第二弾 浦島太郎

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昔々 ある海辺の村に浦島太郎という名の漁師がおったそうな。 浦島太郎 「今日は小物しか釣れんかったなぁ。病気のおっかぁに会わす顔がねぇっぺ」 浦島はそう独りごちると、今日釣ってきた鮫を背中に抱えて浜辺を歩いていました。 ふと見ると、浦島のいる位置から少し離れたところに子どもの集団がいました。 子ども達は輪になって何かを囲んで、蹴ったり叩いたり、棒でつついたりしてました。 浦島は子ども達にバレないように輪の中心にあるものを見ました。 亀がいました。 浦島は亀が可哀相になったので子ども達に言いました。 浦島太郎 「これこれ子ども達。亀をいじめてはいけないよ」 すると子ども達は一斉に浦島に振り返り、浦島を睨みつけます。 浦島太郎 「な、なんですか?」 少年A 「うるせぇーよ!おっさんはすっこんでな!」 少年B 「なんなら亀の代わりにおじさんを可愛がってもいいんだぜぇ」 少年C 「あ、それいいねぇー!」 少年D 「やっちまおうぜ!」 子ども達は一斉に浦島に襲い掛かりました。 浦島太郎 「よかろう!てめーらまとめて地獄に送ってやるわぁ!!」 浦島と子ども達の壮絶なバトルは二時間にも及びました。
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