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幸せの定理
いつから人は『幸せ』という言葉を作ったのだろうか…。
そして人はその言葉をどれだけ貪欲に求め続けるのだろうか。
人は凄く忘れっぽくて執念深い。
『幸せ』だった記憶は薄らいでいくのに、『不幸』な時は『幸せ』になるのだと執念を抱く。
自分にとっての『幸せ』ではなく、他人から見た『幸せ』を…。
そして他人の決めた『幸せの定理』の中に自分を押し込めて安心したいのかもしれない。
少しでもはみ出すと自分自身を『悲劇のヒロイン、ヒーロー』にしたがる。
きっとそうする事で救われたいんだろう。
世界はとても広い…。
この世界で生きて行くには『幸せ』と言う麻薬が必要なんだと思う。
それはお菓子みたいに甘くて、人を優しい気持ちにさせる。
そして麻薬が切れるとちょっとした事で『不幸』だと決付ける。
人はそれにすがらなければ結局生きる意欲も未来に対する希望も無くなるのかもしれない。
おわり
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