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晴明と桔梗は歩きで左大臣の屋敷まで行った。桔梗の顔は被っている衣のせいで見えなかったが、晴明は相当な美人だと思っていた。
そして左大臣の屋敷に到着した。今宵は満月。陰陽師の力が高ぶる夜だ。
門をくぐると左大臣が小走りで出てきた。
左大臣「ぉお、晴明。よく来てくれた」
その時左大臣は晴明の時隣にいる桔梗に気が付いた。
左大臣「晴明、隣におるのは誰じゃ」
晴明は説明する
晴明「左大臣様、この者は陰陽師にございます。私が無理を言い一緒に来てもらいました」
左大臣「そこの者、名は何と申す」
桔梗は顔を隠していた衣をとり言った。
桔梗「桔梗と申します」
桔梗は少し頭を下げた。
左大臣「女子とな?」
桔梗「確かに私は女にございます」
桔梗はニッコリと笑ってみせた。左大臣はただ呆然と立ち尽くしていた。
女の陰陽師がいた事より、桔梗がとても美しい事に驚いていたのだ。無論、晴明もだ。
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