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オープントーナメントとは【その気】になれば他流派も参加出来る。
実に、タクさんの好きそうな試合で有る。
しかし、現実オープントーナメントと言っても。
ウチの流派は、日本最大級の派閥 道心会空手 だ。
世界中に、支部道場が有り、なかなか分家の流派以外参加は、見たことがない。
タクさんは、バスの中で少し真剣な顔をして言った。
「こ~じ~、お前は出場してみらんのかぁ~?」
出場‥したくない!と言ったら嘘になる…。
しかし、トーナメント出場枠は、ウチの支部道場には2つしかない‥。
一つは、タクさん…‥もう一つは、やはり先輩の 杉山だろう‥。
「誰かが、俺の枠開けてくれたら出れるんですけどねぇ~。」
(ゴスッ!)
俺は、バスの中でタクさんに殴られた。
そして、ニンマリ笑いながら。
「実力でぇ~取らんにゃ恥かくどぉ~」
まぁ、確かにその通りだ。
(こ~じは、良い線いっとんやがのぉ~)
この時、おれは今年こそタクさんが優勝すると信じていた。
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