雑踏に…

1/1
3人が本棚に入れています
本棚に追加
/25ページ

雑踏に…

どれだけ俺が優しくなれば 哀しむ彼は心をユルすのか 優しさに甘えてグズるのは 手に負えない大きな赤子 一夜の傷を残して朝を 迎えた彼はまた一人きり キリがない心を道中に探し 歩き回る程に闇の中に 無くした明日と明後日 一晩中泣いた日の朝って 鮮やかに差し込む窓辺に光 花盛りに見える俺たちは 少しばかりのワダカマリを 残したまま街の雑踏に消える 自らを不様な格好にしてる
/25ページ

最初のコメントを投稿しよう!