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来訪者は2人…。
「アオ」
一方は女子高生町長ヒメ
「秋名…所長いる?」
あえて役職名で呼ぶところにヒメの町長としてのプライドが読みとれる。
「はい、事務所に…」
アオは答える。
「例の事件のこと?」
もう一方は五十音ことは。
アオと一緒に事務所で働く事務員である。
三人はそれぞれを軽く確認すると、改めてその事務所へ足を運ぶ。
「ウチの事務所に頼むと区のお偉方がうるさくない?ヒメ」
「関係ないわ うちの町の問題だもん…それに自治会と警察だけじゃ心もとないのよ」
「しかし……『比泉生活相談事務所』………いつ見てもボロい……ここの事務員たちの生活の方が心配です」
いつの間にか合流していたメガネが目的地である目の前の決してきれいとは言えない小屋(元公園の物置)を見て言う。
「歴史があるって言ってあげて……」
ことはがすかさずフォローに入る。一応ことはとアオはそこの事務員なのだから。
「ボロいけど今回みたいな事件に関してのウデは確かだわ」
ヒメはそう言い先陣をきってドアに近づく。
「アイツのことだからもう嗅ぎとって動き出してる筈…」
ヒメはドアノブに手をかけた。
「毎度!秋名!例の事件……」
勢いよくドアを開けた…脚でドカーンって…
さすがにアオも小さな声で「今ドアノブに手を…」
とつっこんだ。
何はともあれドアを開けた先に秋名はいた。
ただし水着姿で簡易型プールに浸かっていた(+スク水ロリっ娘(正体はヴァンパイア))が。
挙げ句、だらーとした声で
「ん…よう 事件がどした?」
ヒメの期待を完全にぶち壊した。
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