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その日の私は
今日からの部活のことで
頭がいっぱい
朝から…絶望を味わうことになるなんて
『お母さんッ今日カラ部活あるし帰り遅くなる』
「部活動なんか入ったの?」
『うんッ!野球部』
「…野球部!?」
『マネージャーだよ』
「野球部と言えば…
あんた知ってる?
今年あんた達の学校に
勝ったとこの
ホームラン撃ったあの子」
『ぇ??結稀遥?』
「そうその子!!!」
『何かあったの?』
「実はね…甲子園の決勝でね
デットボールだったかで
野球出来ない体になっちゃったんだって」
(え…!?)
結稀遥が…
『何高?』
「あんたそんなのも
知らないの?
三田高だよ
学校近いでしょ」
『三田高…』
私は知らないうちに
家を飛び出していた
私の甲子園の一部…
一体何が?
涙が頬を伝う
嘘だ と叫びながら
ひたすら走る
もしかして私…
彼が好きだったのかな…
だからこんなに胸が苦しいんだよね?
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