大樹での出会い

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話を聞いて、俺はある疑問を持つ。 「えっ、じゃあ今は医療費とかは誰が払ってるの?」 「今はお母さんの残してくれたお金を使っています」 「そうなんだ。早く治ればいいね」 「は、はい……」 乙葉の表情が若干暗くなったことに俺は気付かなかった。 「浅風さ~ん。検査のじかっ」 カツン 『あっ』 乙葉と声が被った。 ドサッ こっちにに駆けながらきた女性は、途中にあった草に隠れていた石につまずき、思い切り顔から突っ込んだ。 「痛~い」 「大丈夫ですか?」 俺はド派手にコケたナース服の女性に声をかけた。 「またやっちゃた。テヘ」
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