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「それから私は優しくしてくれたお婆ちゃんとすぐに仲良くなりました」
乙葉は遠くを見て思い出し笑いをしていた。
「でも、それからしばらくして悲しい事がありました」
乙葉は笑顔から暗い顔に変わった。
病室にて
「乙葉ちゃん、ちょっとこっちにきてちょうだい」
「なぁに?おばあちゃん」
乙葉は駆け足で近付く。
「ちょっとだけ目を瞑っててね」
「うん」
乙葉は言われたとうりに目を瞑る。
パチッ
「もう開いていいわよ」
「え!?」
乙葉の前髪にはピンクの星の髪止めがついていた。
「私からのプレゼントよ」
乙葉は鏡を見て凄く喜んだ。
「わぁ、ありがとうおばあちゃん」
「いいのよもういらない物だから。どうせ捨てるなら乙葉ちゃんに貰ってくれた方がいいわ」
おばあちゃんは左手で乙葉の頬を触り、右手で髪を撫でる。
「可愛くなったわ。これで誰も乙葉ちゃんをいじめたりしないわ」
「ほんと?」
「ええ、だってこんなに可愛い娘をいじめたりする子なんていないもの」
「えへへ、嬉しいなぁ」
乙葉は照れた顔で髪飾りを触った。
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