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「乙葉!!大丈夫か!!」
俺は倒れそうになる乙葉を支えて乙葉に呼び掛ける。
「はぁ…はぁ…はぁ…」
乙葉は返事が返せないぐらい苦しそうだ。
「くそ、救急車はまだかよ」
俺は苦しそうな乙葉を見ることしか出来ないのか。
「はぁ…はぁ…はや…と…さん」
「乙葉!!」
乙葉は口を開いたり閉じたりして何かを伝えようとしている。
「乙葉!!もういい喋るな」
必死に喋ろうとする乙葉を止めた。
「…はぁ…はぁ…はい…はぁ…」
微かに聞こえた乙葉の声。
そして、それと同時に遠くから聞こえるサイレンの音。
「患者はどこですか!!」
タンカを持って救急員がやって来た。
「ここです!!」
叫び、隊員を呼んだ。
「わかった、ん?君も足を怪我してるじゃないか」
「俺はいいですから乙葉を」
「君も乗りなさい」
俺は付き添い人として、そして患者としても救急車に乗った。
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