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「なんでしゃべれるんだ?」
「こちらからしたら、貴様ら人間が珍しいんだがな。助けてやったんだ。どうこう言われる筋合いはない」
「あっ……そうだった。ありがとうございました」
丁寧に御辞儀をしてお礼を言う。
「で……なんで落とし穴なんかつくってるんだ?」
とりあえず質問をした。
「そんなの狩りのために決まっているだろ。そうじゃないとあんな竹槍作らん」
それもそうだ。
じゃないと単なる人殺しだよな。
「じゃあ分かりやすくやってくれよ!」
「分からないようにするのが罠だろう?」
……確かに。
「忠告してくれよ!」
「した」
……そういえば言われたような気が。
「他には?」
……何にもないよな。
なんとなくきいただけだしな。
とりあえず適当にきくか。
「ここはどこなんだ?」
「知らないか……。じゃあまだ、契約はしていないのか。まぁそうだよな。契約してたらこんなにトロくないよな」
「なんで哀れんだ目で見るんだよ!」
「別に……質問はここはどこか、だよな? 名前なんかないぞ。いや、地名だな」
「そんなわけあるか!」
「ないんだからないんだよ」
そんなわけあるわけないだろ!
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