第三章 中学3年 春

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春菜は由衣とも相変わらず仲良くしていたが、部活に行かなくなってからは、帰宅部の友佳とよく話すようになった。 友佳は恋愛経験が豊富で、中学1年のときには3年の先輩と付き合ってたし、中学2年のときは同じ学年の人と…、今は高校生と付き合っている。 そんな友佳に、ある日突然聞かれた。 友佳「春菜って吉井君と付き合ってるの?」 春菜「付き合ってないよ?」 友佳「ただの友達?」 春菜「ただの友達だよ♪友佳も知ってると思うけど、敦也君のことがあったから、秀明君なりに気使って、朝一緒に登校してくれてるだけだよ。」 友佳「春菜さぁ、普通、それだけで毎朝待ってくれると思う?私は、2年の初めの頃は春菜達とそんなに仲良くしてなかったけど、客観的に見てて、敦也君と春菜がいい感じになる前から、秀明君は春菜のこと好きなんだろうなぁって思ってたよ?」 春菜「……。そんなわけないじゃん!やめてよ~!」 友佳「春菜って他人事だと敏感なのに、自分のことだと本当に鈍感だよねぇ。…吉井君の気持ちちゃんと考えてあげた方がいいよ?それに由衣の気持ちも!由衣って吉井君のこと好きなんじゃなかったっけ?」
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