陽と優

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「ん?」 羊羮を頬張っているのは優と姿形が瓜二つの少女。少女が居る客間に、優が乗り込んできた。 「陽……あなたって人は!」 先程までの大して和やかではない雰囲気が一変した。 「ぎゃあ!ゆ、優っ!?もう終わったの?あはっ」 「笑って誤魔化すんじゃない!」 鈍い音を立てて、拳が頭にぶつかる。 「いったぁ~」 そこまで痛くもない頭を擦る陽を、優が家主に頭を下げさせる。 「申し訳ございません!」 「いえいえ、構いませんよ。このくらい。ね、食いしん坊の妹さん」 この家主の一言で、その場の雰囲気(約一名)が悪化した。
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