猛訓練の日々と隣国の政変・・・

3/6
800人が本棚に入れています
本棚に追加
/280ページ
「アキ?大丈夫かぁ?相変わらず酒弱いなぁ!」笑いながら俺をからかっているのは佐藤だ。 昨日町でふざけて飲み過ぎ、頭が痛い。ハルが 「中尉には言っておいたから安心して寝てて良いぞ」 「そういえば中尉は?」と聞いた。 「基地司令と一緒にどっかに行った。」佐藤が付け加えて 「良かったな。半殺しは免れた訳だ。ちくしょーめ」全くだ 「じゃぁ、今日の搭乗割は?」 「俺とハルになった。だからお前は寝てな!」 「今日は飛ぶつもりはねーよ」一週間前に隣国でクーデターが起きて以来、次々と周辺諸国にユスリをかけていた。 軍備も拡張され、更に頻繁に領空侵犯機が増え始めた。 当然俺達は飛行回数が増えた。 「だろうな。じゃ時間だから行って来るわ」 「おぅ、気をつけてな。」と部屋から出て行く二人を見送った。 まさか二日酔いが俺の命を救ったとは知らずに。 そしてこれが二人の最後の姿になるとも知らずに・・・ 俺は布団に潜って浅い眠りについた。
/280ページ

最初のコメントを投稿しよう!