碧い錠剤5⃣

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え~っと……こちらは上野かな? は? 進行役なんだからシッカリやれって? 大きなお世話だ。 このルーズさが俺のプラスポイントなんだよ。それを分かってくれ。 では続き。 玲「……上野か」 上野は台東区にある上野駅を中心とした地名である。 上野といえば、長らくは東北地方の人々が上京する際の、東京の玄関口とされてきた。 そして上野公園には、有名な西郷隆盛の像が建っている文化的な街なのだ。 玲「……まずは、情報収集か…………ネットカフェか」 このご時世で情報を得るためにはインターネットは欠かせないものになってるよな。 そういってるうちに適当なカフェを見つけたみたい。 カフェの名前は「サイバーカフェ」らしい。 外観はコンクリート打ちっぱなし、内装はこれまたコンクリート打ちっぱなし。 これの一体どこがサイバーなのだろう? サイバーって中の機材なのか? インターネットに繋がったデスクトップパソコンは、仕切で区切られ30台おいてある。 XPだ。 玲「……入店」 コンクリート打ちっぱなしのくせにドアは黒くスモークの入った自動ドア。 ゥィ~ン。 扉が開いた。 男「いらっしゃいませ」 お決まりの言葉と営業スマイルで出迎えたのは、ここのアルバイト店員だろうか? 身長は目測175㎝かな?サイバーと入ったTシャツを着ている。きっと制服なんだろう。 経営者は何を考えているんだろうか? こんな制服では今後の行く末が目に見えてわかる。 残念だがもって三ヶ月だろう。 男「お飲み物は何になさいますか?」 玲「……アイスカフェオレ」 男「畏まりました。では202ブースへどうぞ。利用が終わりましたら、このカードを持って精算のほうまでお越しください。お飲み物はすぐにお運び致します。それではごゆっくりどうぞ」 玲「……」 玲が202ブースに着いてしばらくするとアイスカフェオレが届いた。 一口飲んでからデスクトップのインターネットエクスプローラのアイコンをクリックし、トップページを呼び出す。 プロバイダは業界No.1の会社だった。 玲「……検索」 検索システムにブラインドタッチで文字を打ち込んでいく。 キーワードは「新型薬物」 玲「……ヒット数、1026件か」 頭にきているサイトのアドレスをクリックする。 画面が切り替わり、背景が黒く赤字で書いてある文字が浮かびあがってきた。 読みにくいし目に悪い。 そこにはこう書いてあった。
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