第4章

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『そろそろって何処に行くの?』 と、愛は緊張の面持ちで問い掛けるが、無言のまま翔は車を走らせる   30分位移動しただろうか 到着した場所は最近出来た観覧車が有名な場所だった   到着して翔は 『今日はどうしても愛と観覧車に乗りたかったんだ』   と、気持ちをつたえると愛は黙って頷き観覧車の方へと歩いて行く   観覧車は順番待ちの客が多く寒空の下2人は体を寄せ逢うようにその時を待っていた     そして遂に順番が来た   徐々に上昇する観覧車 狭いながら2人だけの空間に浮かぶ繁華街の夜景は美しく、お互いにこの雰囲気に酔いしれていた     暫くして観覧車が頂上に差し掛かろうとした時に翔はそわそわしていた   そして遂に翔は勇気を振り絞って重い口を開いた   『昨日の話の続きだけど…』 と切り出すと   突然の呼び掛けに少し戸惑いながらも平静を装い 『うん、どうしたの?』   と翔の話しに耳を傾ける   すると翔は今までの感謝の想いを愛に伝え、最後に 『結婚しよう…俺は愛と一緒になりたい』   と言うと記入済みの婚姻届を愛に渡す     愛は堪えきれなかったのか一筋の涙が頬をつたい流れ落ちた   その後に小さく頷き翔に抱き付いていた   『だから明日愛の家に行って両親にちゃんと挨拶したいから時間を作って欲しい』 と言うと翔は愛の涙を指で拭い、頭を撫で強く抱き締めていた    愛は 『有難う明日は絶対に時間作るからね』 と顔を紅潮させて言った     そのうち観覧車も下降し、2人はより深い絆を結び観覧車を後にした   夜も遅くなったので帰路につく  車内では言葉を交わさなくても2人の心は満ち足りていた     暫く走ると愛の家の前に到着する   『せっかく準備したからプレゼント交換しよ』 翔は切り出すとおもむろにプレゼントを愛に渡す     そして愛もプレゼントを渡す     愛がプレゼントの入った袋を開けようとすると翔は 『俺がいなくなってから‼』 と制止する     最後は接吻を交わしお互いに帰宅する
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