第3章

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朝から翔の携帯電話が幾度となく鳴り響いているが目覚めてない   それから暫く時間が経過し、時計を見た翔は慌てて愛に電話をする   『今から準備するからちょっと遅れるかもだけど、急ぐから準備して待ってて』 と言い、準備に取り掛かる     愛はまたいつもの事だと諦めムードで準備を整え、自宅待機していた     寝坊した割には前日に準備をしていた為、意外にも定刻通りに愛の自宅へと到着する     『時間通りだったでしょ?』 と何故か余裕の発言だった   すると愛は 『まぁね…さて、今日は楽しむよ』   と、かなりのハイテンションだった   と言うのも例年クリスマスイブは平日が多く、社会人の2人はなかなかゆっくりと過ごす事が出来ていなかったのだ     いつもは愛に頼りっきりの翔だったが、この日ばかりは違っていた   情報誌やインターネットで予め愛に喜んで貰えるようにリサーチをしていたのだ   楽しい時間が過ぎて行くに連れて、2人の想いは重なっていた   『このまま時間が止まればいいのに…』と     暫くして翔が 『次は神社に行くよ』   と伝えるとスッと左手で愛の右手を優しく包み込み仲睦まじく神社の境内へと歩いていった     着くなり翔は直ぐに 『おみくじ引こうよ』   と、はしゃいだ様子で愛に問い掛けると愛も一緒におみくじを引いた   すると2人共に良い内容に満足し、おみくじを結びつけ、誰もいない境内で暫く佇んでいた     暫くして翔が 『そろそろいいかな…』   と呟き、徐に愛の手を取り移動を始めた
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