『それは花のようで』

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ある日、君に会った 本屋さんに現れた君は 相変わらずふわふわしていて 可愛らしくて 人形みたいだった 君は話す 秘密の話 家族の話 妹さんの話 お母様の話 お父様の話 他にも沢山 君は家族を大切にする人 僕は血縁者は全て大嫌いな人 笑えない悲しい話ですら 君は笑ながら話す 「あって良かった事だと思うよ」 笑顔の中に真剣さを織りまぜて 笑えるようになった 倖せになった 今の素敵な家族の事 他にも沢山 君は僕の知らない倖せを語る 何て素敵で綺麗な人だろう 僕はとても羨ましかった まさに僕の知らない倖せだった 僕は君がとても素敵に思えた 自分にヒビが入っている感じがよく分かる 僕は欠陥品なんだと自覚してしまった 分かっているふりをしていた事を 僕は自覚してしまった 何て綺麗な君 何て素敵な君 何て愛らしい君 何て優しい君 僕は君のようになりたい 僕は笑って涙をごまかした そうして 飲み込んだ紅茶は 色々な思いと 言葉の詰まった喉に痛かった
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