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「ここは今日から私の部屋です。」
「待て。」
ちょっと待て。
「そこは俺の寝室だが?」
「間さんはリビングで寝て下さい。」
何を言ってるんだこいつは…
「……なぜ?」
「私はゆっくり寝たいのです。」
「それだけ?」
「それだけです。おやすみなさい。」
戸が閉まった。
「…………って、待て!!やっぱりおかし……?」
戸を開けた時にはすでに寝息をたててベットに転がっていた。
無駄に寝顔は可愛いな……
~午後8時~
冷蔵庫に何も入っていないのを思い出しスーパーへ買い物へ。
そして帰宅し俺は遅い晩飯を食べていた。
「おはようございます……」
「お…おはよう…てかなんでこの時間におはよう?」
「ヴァンパイアハンターにとっては朝です……」
なるほど。
「眠そうだな。」
「本来昼間は寝てますから…それと…お腹がすきました…」
「これ食うか?」
焼鳥を差し出す。
「油っこいのはちょっと…」
「そうか…じゃあこれは?」
豆腐の田楽。
「いただきます。」
金髪と豆腐の田楽…似合わねぇ……
「おいしいです。」
「そうか、それはよかった。はい麦茶。」
「ありがとうございます。」
金髪と麦茶…似合わねぇ……
「そういえば間さん。」
「ん?」
「血は飲まなくてもいいのですか?」
「あぁ。別に戦いとかエネルギーを大量消費するような時以外なら週一回100mlで平気だな。」
「本当にヴァンパイアとは違うのですね。血はどのように摂取するのですか?」
隠す必要もないので喋る。
「体の構造上、人間から直接吸うことが出来ないから事情を知ってる親父の親友の病院から輸血用を貰ってる。吸血衝動っぽいのもないけど飲むの忘れるとなんか体がだるくなるんだよな…」
ルーシーはふむふむといった感じで聞いている。
教えすぎたか?
いや…全部教えとかないとまた何かの拍子に銃で撃たれる気がする…
痛いのは嫌いだ。
「そうですか。本当にヴァンパイアとは違うのですね。」
「やっと納得してくれたか…」
「そういえば間さん。ご家族は?」
「死んじまった。」
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