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馬鹿にも二種類あるらしい。
「これは!!」
「π=………」
………
↑これは黙っているわけではない。
俺には理解出来ないのだ。
「これはっ!!!!!!!」
「X+2π=………………」
なぜこんな状況になっているのか。
話は10分前に遡る。
休み時間も終わり今日の授業が始まる。
「では授業を始める。」
この教師の名前は田淵。
どこの学校にも居る嫌な教師である。
「ではルーシー。この問題を解いてみなさい。」
いきなり外国人の転入生に当てるか普通…
「3Xです。」
……は?
ルーシーのやつ何秒で解いた?
「間違ってますか?」
「せ……正解だ。次はこれを解いてみなさい。」
「20X+3Yです。」
で、数学合戦が始まったわけだ……
「……負けた…」
「ありがとうございました。」
そういえば馬鹿と天才は紙一重って聞いたことあるぞ…
~昼休み~
「なぁルーシー…お前日本語覚えるのに何日かかった?」
食堂でコロッケをかじりながら質問する。
「一日かかりました。やはり日本語は難しいです。」
「…………」
ルーシーは特別に湯豆腐をおかずにしてご飯を食べてみそ汁を飲んでいる。名前を付けるとしたらルーシー定食か……
「頭良かったんだな……」
「悪いとは言ってません。」
「アチッ!!!!」
こいつ……箸でみそ汁跳ねさせて目を狙いやがった。
なぜ食堂でこうして食べているかというと、いろいろあったから弁当を忘れたってのもあるけど、クラスの奴らの視線を避けるためだった。
が、校舎ではフードを取っているルーシーはやはり目立つらしい。
ルーシーに視線が集まっているのを感じる。
「妙な視線を感じます。」
「まあな……」
「誰かが私の命を狙っているのでしょうか……」
多分狙ってるのは命じゃないと思うぞ………
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