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「討伐終了…か……つまらん。」
男はそうぼやきながら立ち去ろうと後ろに体を向ける。
向こうから誰かが走ってくる。
「間さん!!!!」
「よぉハンター仲間。怪物は消しといてやったぜ?」
「……間さんを殺したのですか!!!!」
ハンターは不思議そうな顔をする。
「化け物なんだし当然だろ?」
「間さんが一体何をしたんです!!!!」
男は微笑した。
「何も。」
「ふざけるな!!!!」
「ふざけてなどいないさ。人に危害を加える可能性があるなら殺していいってことはヴァンパイアハンターの常識であり『正義』だろ?」
「………わかりました。」
ルーシーは銃を抜いた。
「今すぐあなたを地獄へ送り返してあげます!!!!!」
「クハハッ!!何もわかってねぇじゃねぇか!!!!」
男は大剣を構えた。
「フッ……まだ抵抗するのか?」
一瞬だった。
この一瞬で、ルーシーに出来たことは一つ。
五十鈴の近くへ吹き飛ばされただけ。
「じゃ……反逆者も仲良く逝ってこい。」
大剣が振り下ろされる。
これも一瞬の出来事だった。
ルーシーの体から波動のような物が放たれた。
その波動は大剣を弾き男を吹き飛ばす。
飛ばされた男は体勢を立て直し、痺れる右手を眺め、つぶやいた。
「この力……ヴァンパイアの……」
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