基本的に普通の高校生

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「……ぅ……」 「気がついた?」 「……き……ゃ……ぅあぁああぁぁぁぁ!!!!」 予想はしていたが…やっぱり絶叫か…… 「死ねケダモノ!!!!」 「ぐえっ!!」 枕を投げられた。 「女性の敵めぇ!!!!」 殴られた。 ~30分後~ 「先ほどは取り乱してすみませんでした。」 男一人暮しのアパートにしてはきれいに片付いていた寝室は凄まじく散らかってしまったので、とりあえず寝かせていた寝室から出てリビングに居る。 「……落ち着いた?」 「はい。てっきり寝込みを襲われるかと……」 ずいぶんと想像力豊かですねこの金髪様は。気絶したまま女の子を外にほっとくのもなんだと思って俺の家に連れてきてあげたのに… 少しは感謝しろ。信じろ。 「で、あなたは本当にヴァンパイアではなく人間なのですね?血を飲むのに?」 「血を飲むことが出来る人間。間一族だ。」 「ふむ…そうですか…。」 簡単に信じやがった…信用してるのか?とりあえずこっちも質問してみるか…… 「あんたは何だ?」 「人間です。」 「いや…そうじゃなくて…」 「ああ。ヴァンパイアハンターです。ヴァンパイアを探してこの日本まで来たんです。そしたらやけに血生臭い男性が居たのでヴァンパイアだと確信して」 「襲ったのが俺ってわけだな?」 金髪少女は少しむっとして 「襲うとは人聞きの悪い。これは討伐です。」 「あんまり変わらんと思うが…」 「大違いです!!!!!!」 耳が痛くなった。マジで。 「で?ヴァンパイアハンターさんがなんでわざわざ日本へ?」 「私の名前はルーシーです。」 そこ、気にするとこか? 「……ルーシーさんは何で日本へ?」 「私はハンターとしてはあまりにも力不足らしく誰もチームを組んでくれないので仕方なく一人で、あまりヴァンパイアの目撃例のない土地、つまり討伐すればハンター協会に認められる国を探したら日本でした。」 それ堂々と言うことか? 「なんで落ちこぼれなんだ?」 俺も堂々と質問してみる。 「銀の銃弾しか扱えないからです。」 「銀の銃弾以外は下手くそってわけか。武器一つ。そりゃ弱いな。」 突然ルーシーが微笑んだ。 「間さん?」 「ん?」 「あまり馬鹿にすると殺しますよ?」 既に夜明けが目の前に迫っていた。
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