ある人の記憶

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「決して人間と関わってはいけないよ?」 「なぜって?」 「それはね、人間は自分達より優れているものと劣っているものが自分達と同じ姿をしているだけで忌み嫌う生き物なんだよ。」 「時にその感情は暴走してそれを排除しようとするんだ。」 「そんなことして自分達が悪いとは思わないのかって?」 「確かに彼等にも心がある。罪悪感も感じるんだ。」 「だけど彼等は罪を罪と思わないで済む言い訳を知っているんだ。」 「その言い訳はね、」 「『正義』って言うんだよ。」
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