―絶望―

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「ん…?ここは…?」 目を覚ますとリコ以外誰もいなくて、身体には色々な器具が何個も取り付けられていた。 「?こんなに悪かったのかな…?あたし…」 そんなことはあまり気にせずにいつも見ている、[朝♪歌!]を見るためテレビを付けた。 「8番っと…」 ピッ リコはテレビのチャンネルを変えた瞬間、驚愕した。(キョウガクシタ) 「え…?今日って9月?」 そう。リコが倒れたのは8月26日。 今日は9月の2日。 アナウンサ-の人がまず最初に日にちを言うのだ。 「あたし…一週間ぐらい目を覚まさなかったんだ…な、なんで…?」 驚きを隠せなくてテレビを消した。 すると 「リコッ!!」 お母さんが病室に入ってきて迷うことなくリコに抱きついた。 「目が覚めたのね!!」 キャ-キャ-騒ぐお母さんにリコはポツリと言った。 「…ねぇ?あたし…どうしちゃったのかな…?」 するとお母さんは黙り込み、それっきり体を震わせて泣く以外に何もしなくなってしまった。
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