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二人が待ち合わせしたのは、凌の準夜が終わってから…智も店を閉めてからだった。
場所は、智の店の近くでネオンが眩しい夜街。凌は、いつもより洋服にこだわった。同僚にも、帰りにチョット怪しまれるぐらい…でも、初めが肝心!!がモットーだからね。
指定されてた場所に車を停める。
どんな人か解らないから通り過ぎる人を一人づつ見てるしかできないなぁ~
内心ドキドキ状態…
着信:智
『もしも~し!動き怪しいし…』
『はぁ?何処で見てんの?』
『横…』
『暗がりと死角になってる場所に立ってる』
よく見たら、いるし…恥ずかしい(〃д〃)
助手席に乗り込んだ智。
初っ端から醜態さらした凌は、言葉も出ない…
『とりあえず…美味いもんでも食べよっか?』
言われるがまま駐車場へ…
凌が普段遊ぶ街ではない為、何処に行くにもナビ必要(智には話してる為の行動だった)
連れていかれたのは、寿司屋…しかも、カウンター(ノ゚O゚)ノ
大将とは仲がいいらしく、先ずは紹介から…前もって言われてたから大将には高校時代の後輩って事にしといた。
それ以前にカウンター席で、しかもお好みでなんて食べたことないから緊張しまくり…??(゜Q。)??
大将との会話なんて覚えてないし…覚えてるのは隣の智の優しい笑顔だけ
お腹を満たした二人が向かったのは小さいケド凄く落ち着いた雰囲気のBAR
お互い初めて逢ったのが嘘の様に解りあえてたって思えるヨ。
『逢ってどうだった?』
突然の智からの問い掛け…
『どうだったって言われたら…あんなに不安があったのは何だった?って感じかなぁ~』
『逢ってみてどうよ?』
『今までになく大人の男っぽさを感じるかな』
『ぢゃあ、そっちは?』
『ストレートな感じ♪』
何じゃ?
『意味解らんし…』
智は一人笑いながら答えるからワタシは混乱したよ
『俺とサクッと恋愛せん?』
『??』
『俺の環境は知ってるやろ?奥さんがおる事も…子供はおらんケド…それでも、メールしてる内に凌の事が好きになったし逢いたかった…これからも逢いたいし凌が知らない事も教えたい』
あまりにも突然で…しかも、ストレートな会話に驚きを隠せなかった。
頭では不倫になるって解っていても、もう逢えなくなるのは嫌だった…
『返事は焦らなくていい』と言った智に甘えた凌…
時々はこうして逢う事だけを約束したんだ
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