チェーンメール 一章

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表には出さないが、私は都市伝説とか怖い話などオカルトものが好きだ。 だから、チェンメにも興味があるが、本当に被害に会う人がいない。 これでは、話の種にもならない。 「ぁ、ミク。 それ一通頂戴」 ちょっと離れた所で話している別グループの子が近付いている。 「いいよ~」 答えながらメールを転送する。 「ぉ、サンキュ。 友達に回して怖がらせてやるの。楽しみvv」 至極楽しそうにいう。 相手からすれば迷惑極まり無いだろう。 憐れな人だ。 「さて、帰ろうか」 言ってイクが席を立つ。 「だね、帰ろうか」 何時も通りの時間。 何時も通りの習慣。 何時も通りの行動。 何時も通りの日常。 そぅ、 何時も通りの日常なんだ。 ~~♪ ~♪~~~♪ チェンメをもらったと話していたミクにメールが来たようだ。 ミクは話をしながら携帯を開く。 眉間にしわが。 「なに…コレ…」 ミクの友達のリョウコが携帯の液晶を覗き込む。 「……“あと6時間”…?」 二人して不快そうな顔。 今の時刻は16時50分前。 あと6時間と言うことは…23時前…? 「なにこれ、キモイ!」 ミクが待ち受けに戻して携帯を閉じる。 「なにあれ、悪戯にも程があるよね~」 リョウコが言う。 「趣味悪。 お返しにカラメしてやる」 「カラメボムにしなよ」 「それいい。そうする」 残り時間を送ってきた人に空メールを大量に送るみたいだ。 あれは地味に迷惑だ。 「っし、送信、送信」 カチカチ カチカチ ~~♪ ~♪~~♪ ~~♪ ~♪~~♪ カチカチ 「……サーバーが、無い?」 「…ぇ?」
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