チェーンメール 一章

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~~♪ ~♪~~♪ カチカチ 「“一通完了。残り二通”…?」 音読して眉間にしわをより一層深くしてすかさず指を動かす。 「これならアド変するまえにカラメがいくはずよ」 ふんっと鼻を鳴らししてやったり的な笑みを浮かべる。 が。 ~~♪ ~♪~~♪ メールの着信音。 帰ろうとしていた私もイクも教室の出入り口で足を止め、ミクの方を見る。 ミクは携帯を慣れた手付きでいじる。 しかし、だんだん表情が曇っていく。 「即返したのに、サーバーが無いって…、届かないって何よ」 「…ちょっ、ヤバいかもよ?」 「ぃ、悪戯よ、どうせ。 誰かがドメインかけてやってるだけよ」 「でも、気味悪いじゃん…。 回した方が良いって」 「大丈夫よ、ガセだろうし。 ほら、リョウコ。 今からカラオケに合流するんでしょう、早く行かなきゃ」 「ぅ、うん…」 急かされるようにしてミクとリョウコが教室を出る。 「んぢゃ、ばいば~い。 また明日ね~」 不特定に挨拶をするミク。 私はそれにまたね、と言って手を降る。 「カレン、あたしらも帰ろ」 「うん、そうだね。 ぁ、帰り雑貨見ていい?」 「いいよ~。 私も見たいしねぇ」 「んじゃ、帰りますか」 「うん」 嬉しそうに頷いたイクを見ながら教室を出る。 もちろん出るときには中に残っている人たちに声をかけた。 いつもやる帰りの儀式みたいなもの。 教室に残っている人に声をかける。 これでこの小さな儀式は終わるのだ。
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