チェーンメール 一章

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今はミクだ。 時刻は22時47分。 時間が時間だ。 声を張り上げて探してもいいが、そんなことをしたら自分が一番恥ずかしい。 小さく舌打をして走る。 息が切れて、酸欠気味で頭が次第に痛くなる。 そんな中、一つの“音”を聞いた気がした。 ずる…‥ 何かを引きずるような。 何かを地面にこするような。 そんな音が、背筋に冷気を呼んだ。 「…気のせい…だよね?」 自分に言い聞かせるように疑問を口にする。 ずる…‥ また、聞こえた。 しかも今回は、はっきりと。 ずる…っ 何かを引きずる音。 ずる…‥   カラカラ…‥ その中にある金属物を引きずるような音。 カラカラ  カラ、カラ…‥ ずるっ ずる…‥ だんだん聞こえてくる。 鮮明に。
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