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「君が女子であることを、次の全校集会で生徒たちに言うことにした」 「えっ…えぇ~!?」 「君には言うが、来年度から本校は男女共学になる。君が男子と偽る必要がなくなるんだ」 理事長は受験生向けのパンフを見せる。そこにはスカートを履いた中央が載っていて、ちゃんと矢印で「男子生徒です」とあり、小さく「今は男子と偽ってますが、一人だけ女子在学中」とあった。 「それに、君…芦屋さんには守ってくれる騎士(ナイト)がついているという噂だからな」 『佐野はそんなガラじゃないんだけどな』 「あのあとみんな反応が面白かったんだよね」 「中津なんか白眼むいてたんだぞ」 「ウソ?みたかった!なんでおしえてくれなかったのよ!!」 むくれる瑞稀。 『お、かわいい』 やはり表面には出ないが、でれっとする彼も健全な17歳なのだろう 「まぁ、明日が楽しみだな」 「うん!」
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