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拓海達が帰ると、ほぼ同時に注文していたラーメンが出てきた。
ラーメンを食べながら、店内にかけられた時計を見ると12時10分を指していた。
家までは15分程だから、急ぎで無いにしろ、決して余裕かまある訳ではなかった。
それでも、15分程でラーメンを平らげ、ほんの少し食休みをして、店を出た。
そして、13時10分前くらいに家に着くと悠々とトイレに入ったり、飲み物を飲んだりで、その時を待った。
そして、少し時間が経ち、13時丁度……
チャイムが鳴った。
来た。
玄関に向かい扉を開くと……
「荻野勇様、迎えに参りました」
ピシッと黒いスーツを着こなした男が言ってきた。
目の前の道路には白の会社らしきロゴマーク入りの、この男に似つかわない軽自動車がドアを開いて待っていた。
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