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以降は冷房の効いた車の中で無言を通した。
頭の中では『一体何が目的なのか』等、様々な事を思案したが、答えが出ないまま30分程たっただろうか?
車が止まり扉が開く。
「着きましたので、私についてきてください」
そこは、どうやら建物の中らしく、周囲は灰色な壁に囲まれ、車と、ここから入って来たと思われるシャッター以外特に何もないが、正面にはぽつりとエレベーターがあった。
黒服について行き、エレベーターの前まで来ると……
「ここからはお一人でお願いします」
それと同時にエレベーターの扉が開いた。
エレベーターの中はボタン等は無く完全な白の密室、あるのはエレベーター内を照らす蛍光灯だけであった。
エレベーターに乗り込むと同時に扉が勝手に閉じる。
僅かな静寂の後、エレベーターは『ウォォォーン』という音を立てながら下降を始めた。
エレベーターはなかなか止まらず、下降続け、地下深くへと潜っていく。
時間にして、2分程だろうか?
かなり長い時間下降を続けたエレベーターは不意に止まり、その扉はゆっくりと開いていった。
この先、一体どんな光景が待ち受けているのか……
そして、外の景色があらわになってきた。
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