いざRPGの世界へ

2/12
前へ
/795ページ
次へ
エレベーターの外は薄暗い広い空間だった。 そこかしこに人がいて、この地下空間の中心には上部が時折点滅するタワーの様なものが建っていた。 この変わった空間は一体何をする所なのか? 得体のしれない恐怖に捕われ、何から連想するわけでもなく、最悪のシナリオすら容易に想像がついた。 そして、しばらくおどおどしているうちに、謎のタワーの下にある円形の舞台上に人が現れた。 「皆さん、こ~んにちは~♪ 今日はリアルRPGに参加してくれてアリガトウね♪」 舞台に現れた小さな少年、そして、その無邪気な声にまわりが一気にざわついた。 あれは何者だろうか? 少年であるのは間違いないが、その表情は暗くてよく見えない。 「これからルールを説明するから手元の説明書を見てね♪」 説明書?手元にそんなものは無いが…… しかし、舞台上の少年がパチンと指を鳴らすと共に、まるで魔法の様にそれは現れた。
/795ページ

最初のコメントを投稿しよう!

84386人が本棚に入れています
本棚に追加