旅の誘い

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俺はいつもの様に、手に持っていた葉書やらをテーブルに放り投げ(これでよく妹に殴られるのだが)、2階の自分の部屋へと着替えに行った。 Tシャツにジーパンという、ラフな部屋着に着替えて、渇いた喉を潤す為、冷蔵庫内にある麦茶を取り出し氷と共にコップに注ぐ。 そして、テーブルについて麦茶をズルズルと啜りながらテーブルに散らかった葉書やらを品定めする。 郵便受けの中にあった投函物はやはり、広告や暑中見舞いの手紙がほとんどだったが、唯一派手な模様の封筒に目がいった。 ー荻野勇様ー 俺宛? その封筒はドラゴンやら剣やら魔法使いやらが印刷され、いかにもロープレっぽい、ファンタジックな雰囲気を醸し出していた。
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