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《サヤカ》
ふーん…
まぁ、なかなかいい感じだ。
私は、モバイルフレンドに誘われて『クチナワ島』にやってきた。
一番、仲の良いアイとお姉さん的な存在のカナエさん。
残念な事に、アイは仕事の都合で明日合流する。今日は、さっさと民宿に荷物を置いて船旅の疲れを取るとすっかぁ~!
荷物を地面に置いて、背伸びをする。
ブゥゥゥゥゥゥゥ…
お!迎えの車が来たな…
ガチャ…
車から降りてきたのは、爽やかそうな青年だ。
「どうも、民宿ウワバミから来ました…リョウっていいます!荷物、運びますね!!」
なかなか、男前だし優しそうだ…アイが、好きそうなタイプだな。
カナエさんが、助手席乗ると酔うとか言うので私が助手席に乗った。
で、色々とリョウが聞いてくるので話をする。
どこの大学で、趣味がどーとかこーとか…
で、民宿に到着した。
荷物を置いて、遅い昼食をとったら軽く民宿の周りを散歩にでかける。
カナエさんと雑談しながら、民宿で手に入れた『島マップ』なる物を見ながら色々と見て歩く。
夜は、蛍が見れる川があるからそこに行こうという話になった。
女二人じゃ、物騒だねって話をしていたら…リョウが、ついてくるという話になったようだ。
まぁ、悪い人じゃなさそうだが…どうも、私に気があるような素振りをしてくる。
彼氏もいない事だし、仲良くなって損はないと考える人も沢山いるだろう。
まぁ、それが普通ってやつか。
で、私は…普通では…無い。
私は、男とも付き合った事はあるが…女が好きだ。
もちろん、人には言わない。そういう事もあり、私は人の噂話等は好きじゃない。
誰にだって、秘密はある。
触れられたくない事がある。
だから、私は線を引く。
ずっと、ずっと…線を引く。
できるだけ、独りでいる。
しかし…困った事に、最近…どうにもアイが気になる。
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