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信哉は、母校に来ていた。
地区大会を一週間後に控え、信哉は中島にあいさつに来たのだ。
グラウンドにたたずんでいると、中島がやってきた。
「久しぶりだな。信哉。」
「先生こそ……心配かけて、すんませんっす。」
「はは。何を言うか。」
中島は笑って、グラウンドの土を拾って見せた。
「お前はここから、はばたいていったんだなぁ…」
「はい……」
信哉は目を閉じた。
記憶がよみがえる。
あの熱い日々……
共に戦った仲間たち…
懐かしいグラウンドは、信哉の心に残る場面を映し始めた。
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