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ボールは、和孝の足を直撃して、ペナルティーエリア内を転がる。
「まだだ!!」
降也が、サイドからなだれこんできた。
「させるかぁっ!!」
春一のショルダータックルで、降也は吹き飛ばされ、ボールは春一にわたった。
「春一!」
「いけ!元輝!!」
ボールは元輝に渡され、元輝はすぐに足を振り上げた。
全てを、ストライカーに託すために。
信哉は、ゆっくり息を整えた。
全てを決めるために。
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