第二十七蹴 動きだす悪夢

7/10
前へ
/329ページ
次へ
そしてボールが信哉に向かって飛ばされた。   ゆっくり舞い上がったボールは、信哉の足元にピタリと納まる。   「行くぞ!!」   「かかってくるといいさ。どこからでもね!」   龍之介と信哉。   二人の初めての戦いが、幕を開けた。   信哉は、龍之介の構えを見た瞬間からただ者では無いとわかった。   『まずは、小手調べだ!』  信哉は、ドリブルを仕掛けずに、すぐさまシュート体勢に入る。   龍之介は、それを見て前に出た。   バシュッ!!   信哉のシュートを龍之介は体で受けとめる。   凄まじい音がしたが、龍之介は冷静にこぼれた球をクリアした。   「なっ!?」   「信哉くん……威力はじゅうぶんだけど、君のシュートは素直すぎるよ。」
/329ページ

最初のコメントを投稿しよう!

531人が本棚に入れています
本棚に追加