第二十七蹴 動きだす悪夢

10/10
前へ
/329ページ
次へ
和孝は、二人のディフェンダーを前にしていた。   目の前には、ゴールが見えているのに、近付けそうもない。   『しかし…なかなか統率されたディフェンダーだな。まっ、全てはアイツのおかげなんだろうけどな。』   龍之介の目をディフェンダーの向こうから感じながら、和孝はにやっとした。   ディフェンダー達は、不思議に思ったが、何か嫌な予感がして、和孝に向かっていった。   「……ファンタジーは突然に…」   和孝は、そうつぶやいて、ボールを後ろに流した。   そこに走り込んだのは、元輝。   全ては、このための動きだったのだ。   「くらいやがれ!」   元輝の足から放たれたシュートは凄まじいスピードで、ゴールに向かっていく。
/329ページ

最初のコメントを投稿しよう!

531人が本棚に入れています
本棚に追加