第二十八蹴 ぶつかり合う意志

3/10
前へ
/329ページ
次へ
その時、凄まじい嗅覚を活かしてボールに飛び付く男がいた。   「まだ、終わらねぇぞ!」  信哉は、ふわりと浮いたボールにボレーを加えようとしている。   「させない!!」   それにたいして、またもや龍之介が立ちふさがった。  「さっきは止められたけどな、次は止められねぇぞ!」   信哉の足から放たれたボールを、龍之介は触れもせずに見送った。   ボールは、凄まじい勢いでゴールの方向に向かっていったが、そのまま突き刺さったのは、ゴール裏にある看板だった。
/329ページ

最初のコメントを投稿しよう!

531人が本棚に入れています
本棚に追加