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「…………。」
スタンドで見守る寅は、空を見上げ、ゆっくりと視線をおろした。
「いよいよだな…。俺と君どちらが正しいか…見せてもらう。」
フィールドに集まった22人の選手達も、凄まじい気迫を放ちながら、後半の始まりを告げるホイッスルを待っていた。
「いよいよだぜ、寅。俺とお前、どちらが正しいか。今、見せてやるよ。」
信哉は、寅の方を指差しながらつぶやいた。
寅も、信哉に答えるように、うなずいた。
全てが決まろうとしていた。
信哉の今後も…二人の約束も…
確かに歯車は回りはじめた。
ゆっくりと、確実に。
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