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「へへっ…なんだろな。」
和孝は、大会前のことを思い出していた。
意気がっていた自分、ともに約束した親友。
『そうだよな…お前がいつも傍にいたんだよな。』
和孝は、ゆっくりとドリブルのスピードを上げはじめた。
和孝の頭には、あの日の約束がよみがえる。
「お前は俺が最高のストライカーにしてやるんだったよな…なぁ…信哉!!」
和孝は、トップスピードのまま、ペナルティーエリアに侵入した。
信哉は、それを見て、和孝にむかって、走っていく。
「信哉!!」
「和孝!」
二人は、すれ違いざまに、ボールを交換した。
さすがの龍之介も、これには虚をつかれたのか、ついていくことができない。
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