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試合は、残り10分となろうとしていた。
試合の大勢が決まろうとする中、龍之介はまだあきらめてはいなかった。
『まだ、チャンスはある。』
時間がすぎていく中で、信哉達は不思議な高揚感にかられていく。
それは、勝つ。
つまり、優勝を迎える実感。
それが、信哉達の緊張感を奪っていったのだ。
龍之介は、それを見逃すわけにはいかない。
春一が弾いたボールを、拾いに行く選手にむかって、龍之介は思い切りぶつかっていく。
油断していた選手を吹き飛ばし、龍之介はボールを奪った。
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