百の月日と、過ぎ去った時間

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朝の教室特有の、騒がしい時間。   「やっほー、少年」   隣の席、朝霧夕立。面倒見のいい、頼れるクラスメイト。   「…おはよう、朝霧さん」   「だから下の名前でいいってば」   「おはよう…夕立さん」   「タメ語でいいって…ま、いっか。昨日遅かったの?目、赤いぞ」   「よー、朝霧。男の夜更かしったらあれだよ、あれ」   クラスメイトの一人、秋沢雪彦。かなりのお調子者。   「うっせ、バカ沢ー」   「はははっ」   「………」   「……どしたん?少年」   「いや、別に   <――3ーD、玉響切凪。3ーD、玉響切凪。至急校長室まで―>         …何、も……」   「…呼び出しじゃん。何やらかしたんだ?」   「分かんない…とりあえず、行ってくるよ」   「おう」   「…いってらー、少年」   家の方で、何かあったのかな……       「…どうしたんだろうな?」   「さぁ……」
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