百の月日と、過ぎ去った時間

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「ねー、ちょっといい?」 親しげに談笑している二人に声を掛ける。 「お、夕立。どうした」   「腹減ったのかー?」   「ちょーちげーし、相談したいことあったけどやっぱいいわ、他当たる」   ロクな事になりそうにないし   「ほーら、この山鳴津波様に話してみなって」   「虚見千里さまにも話してみろー!」   二人掛かりで襲って来た!? 「ちょ…!痛い痛い!分かった、話す、話すから!」   本当…ロクな事にならない……     「…私さー、好きな奴出来たかも」   「へぇ」   「なにぃ!?どこのどいつだ!」   「あーもー、うるさいなぁ。少年だよ、しょーねん」   「……ほう…」   む、意外そうな面しやがってコノヤロー。   「ショーネン?…ああ、たまひびか!」   「誰だよそれー…」   また意味不発言を……   「…玉響と書いてタマユラと読むんだよ」   「そうだったのか……また一つかしこくなったぞ!」   「あんたの将来が心配だよ……でさ、どうしよっかなーって」   「告白すればいいんじゃないか?」   「…ユキヒコはどーすんだー?」   「……は?何でバカ沢?」   「雪彦は夕立の事が好きなんだよ」   「部活ん時も言ってたぞー」   「え………えええっ!?」   衝撃の新事実ちゅーか……ぇえ?  「気付いてなかったんだな、やっぱり…」   「……かわいそーな奴ー…」   「いや……でも…えっと………」     バカ沢が、私を……?
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