殺し屋

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  「お前が最後?」   額に突きつけられた銃口。ひんやりとしたそれは後に俺の脳みそをぶち抜くんだろう   「俺は鈴神(リンシェン)まぁ…敵のボスの名前くらい知らないはずねぇか…」   「俺は大樹…」   「ハッ…律儀な奴…」   これから死ぬ俺は一体何がしたいんだろう なんでこれから俺を殺す奴に名前なんか教えてるんだろう…   カチリ   あぁ 撃たれるんだな   「気に入った……お前俺の玩具になれよ」   物好きな奴 そう思った       「なぁ玩具って何をしたらいいんだ」   「近くにいればいい」   あれから半年 命拾いをした俺は鈴神の玩具 殺されるようでも奴隷扱いされるようでもなく、ただ彼の近くにいるだけ 何がしたいんだ 何をしたらいいんだ俺は   「何かいいたげな目だな…まぁ何が言いたいかわからないわけでもないが…俺は何をしたらいいんだって言いたいんだろ」   俺は小さく頷く   「……俺の近くにいろ」   「それだけ?」   「それだけ」   わからない 彼の行動の意味が   「…気に入られたお前のやることはそれだけだ、大樹」   最近 彼に呼ばれる俺の名前は 特別なもののように感じる     おわり
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