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工藤清貴(クドウキヨタカ)とは兄の名前。顔良し頭良し人柄良しの全てにおいて◎がつく兄。そして俺、工藤清澄(クドウキヨスミ)は兄に恋心を抱いている。
もちろんそれは叶わない恋なのだけど、それでも兄ばかり見ている。
「はぁ………」
「清澄またため息?何か悩み事?」
俺はチラと兄を見る。今ここで君が好きで悩んでいるんだと言えたらどんなに楽な事だろうか。
「最近…好きな人が出来たんだけど…でもそれは叶わない恋で…」
「それは気の毒に…でも思いを伝えるだけ伝えたら?」
「うん…できたら…いいな」
もし貴方が好きなんだ。と言ったら兄はどんな顔をするのだろう。やはり俺は嫌われてしまうだろうか…そう考えると恐くて口に出来ない
「できたらいいなじゃなくてやってきなよ!」
俺に笑顔を向け頭を撫でる。
そのままきびすをかえし自室へと兄は向かおうとする。
俺はそんな兄の腕をつかみ引き寄せ………口づけた。
「ンッ……………清澄…?」
「これが俺の思いの伝え方…」
押し付けがましい口づけだったけど。
許してほしい。何よりもこうする瞬間が一番辛かった
「これが兄貴への思いの伝え方…だから」
おわり
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